2011年11月9日水曜日

景気の波-06


前回に立てた課題は、以下のとおりである。

  1. ピークを正確に判断する。
  2. マイナス運用の原因を知り、それを避ける。


今回は、ピークを正確に判断する手法について考えてみた。

前年同月比が頂点であったかどうかは、次月にならないとわからない。
しかし、次月に取引を行ったのでは、惨憺たる運用成績となる。

取引するタイミングが問題なのである。
「景気の波」をとらえるということは、景気を波として捉えるということである。
現在が波の位相のどこにあるかを判断して、取引を実施するとよいのではないか。

今月がピークであるかどうかは、次月にならないとわからないが、現在がまだピーク付近にいるかどうかは、ピークを過ぎた後、位相のどこにいるかを想定すればよい。
位相とはこの図にあるように、サインカーブの変数となる角度θのことである。



頂点付近とは、位相 π/2(90゜)  -π/2(-90゜)を過ぎた後、基準となる位相よりもピークに近いかどうかで判断すればよい。この図の"あ"が頂点付近 "い"が底付近ということである。

基準となる位相Phaseをいくつに設定するか。
過去の日経平均のデータを基にシミュレートしてみた。(採用したデータは変化率ではなく、株価そのものとした。)
もっとも成績の良かった位相は60°(π/3) 付近であった。また、運用率は56%としたときに最もよかった。(sin60゜=0.86)
以下のグラフに示す。



前月がピークであったことを基に取引を実施するよりも、好成績を納めている。
また、取引している地点が単純明快となる。
ただし、図中"A" "B" の部分で、取引判断の改善が必要である。

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