■本来の人工知能とは
・・・・知覚する世界を、メモリー内に蓄積する。
・・・・唯一制御可能なのは、自分自身のパラメタだ。
・・・・自分以外の知覚情報は、メモリ内に解釈して取り込まれていく。
・・・・解釈の過程で、取りこぼされる情報は、記憶に残っていかない。
・・・・よく、見たものを画像のまま記憶する人がいるが、
・・・・その記憶は、解釈というフィルターを経たものではない。
・・・・デジタルカメラと同じであり、知能を介して取り入れられた情報ではないのだ。
○自意識とは
参考文献「人工知能って、そんなことまでできるんですか」松尾豊 塩野誠
・・・・自分自身のパラメタを変化させることにより、
周囲の世界の変化を予測する。
.
・・・・実際に、自分自身のパラメタを現実的に変更してみる。
そして、起こった周囲の変化を知覚して、
メモリにフィードバックしてゆく。
・・・・自分のパラメタ変更により実際に起こる変化との関係を
高速で学習してゆく。
・・・・それが、本来の人工知能ではないだろうか。
・・・・実際の自分のパラメタを変化させるということは、
物理的な自分自身を変化させるということだ。
・・・・そのためには、人工知能にはロボットのようなものでもよいから
肉体が必要なのだ。
■解脱とは
・・・・私なりに解釈する。
・・・・一切の苦から逃れ、心が平穏な状況になること。
■人工知能で解脱のプロセスをシミュレートする
・・・・一切の苦から逃れ、心が平穏な状況になること。
とは?
・・・・自分を苦しめるもの、自分の目的を阻害するものが
なくなること。自分の心の中で。
(物理的になくすことは、戦争、殺人)
・・・・先ほど述べたように、
・・・・唯一変更可能なパラメタは自分自身である。
・・・・したがって、メモリ内に構築された事象への解釈を変更するのである。
・・・・よく、「あの人は悪気でいっているのではないよ。」という。
これは、事象への解釈を変更することを促しているのである。
そうして、苦から逃れなさいと。
・・・・これは、メモリ内の事象の解釈を変更しているということである。
http://www.bnn.co.jp/books/9172/
『人工知能のための哲学塾東洋哲学篇』三宅陽一郎
によると、
「今の人工知能はいわば解脱した状態なのだ。
その人工知能に、この世界への興味や欲求を持たせたい。
生への執着を築き、この世界で生きる苦しみと喜びを与えたい。」
・・・・と、現在の人工知能は、解脱した状態とあります。
・・・・しかし、そうでしょうか。
「一切の苦から逃れるプロセス」を解脱とすれば、
現在の人工知能は解脱をしていない。
・・・・この世界への興味や欲求を持った状態での解脱
生への執着からは離れ、この世界で生きる苦しみと喜びを持った状態で
その解釈の変更により、解脱のプロセスが起こるのである。
しかし、欲望がなければ、喜びも苦しみも発生しない。
それは、人間にも当てはまることだ。
人は、欲望が満たさせずに苦しむことがよくある。
それは、上記人工知能のプロセスを、自分でやってみることで、
ある程度は、苦しみから逃れられるだろう。
死ねば、欲望もなくなる。執着もなくなる。しかしそこには、
解脱というプロセスは発生していないと思う。死は解脱ではない。
Michel Polnareff - Computer's Deram 邦題「コンピュータの夢」を聞いてみて!
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