2012年7月22日日曜日

日本と相似するバルカン半島


7月19日(木)日本経済新聞に、現在のギリシャ問題に対して、一歩引いた視点から見た、興味深い記事が掲載されているので紹介する。


ギリシャは、エジプト・ペルシア・東ローマ帝国・フランク王国・十字軍・オスマン帝国・ロシアの影響を受ける歴史上の要衝であった。
第一次世界大戦の引き金はサラエボ事件(1914年)であったことは、社会でならってご存知の方も多いと思う。
記事では、現在もロシアが進出を狙っているため、EUは簡単にはギリシャ・キプロスを見放すことができないとある。

その構図は、日本(=バルカン半島) と 米国(=EU) に当てはまる。中国・ロシア(二国とも、既に共産主義を捨てたか、徐々に捨てようとしている国である。)の太平洋進出を防ぐ要として、米国は日本をとらえているという側面があるだろう。
したがって、「尖閣諸島は(米国の日本防衛義務を定めた)日米安保条約5条の適用範囲」であることを米国務省は強調するのである。
なお、米国は、北方領土について安保適用外としている。これは、ロシアに対して、後ろ盾がなくなっており、政治的な解決は棚上げして、実利をとったほうがよいかもしれない。

いずれにせよ、EUはバルカン半島を見放すわけにはいかないというわけだ。そのためには、緩やかな国家の統合を進めていくしかない。

将来は、国境・国家の概念が少し変わるかもしれない。
国境・国家は何のためにあるか、よく考えてみる必要がある。

0 件のコメント:

コメントを投稿